萩原朔太郎\蛇莓\蛇苺
蛇莓
莓果熟成
草叶翠阴
细小薄影
转为赤红
其名未知
莓果熟成
仰望高空
日光远行
在煌煌夏日的午后沉落
隐入野路
高歌之物
魔啊
汝名中带蛇
仍未熟悉
那一节
盘绕之物的咒歌
生于山野
无光之身
命运悲离
与世逆行
有感
被诅咒般
夏日
妖艳的
与蛊物
接吻相交的蛇莓
蛇苺
實は成りぬ
草葉かげ
小(ささ)やかに
赤うして
名も知らぬ
實は成りぬ
大空みれば
日は遠しや
輝輝たる夏の午(ひる)さがり
野路に隱(かく)れて
唱ふもの
魔よ
名を蛇と呼ばれて
拗者(すねもの)の
呪(のろ)ひ歌(うた)
節なれぬ
野に生ひて
光なき身の
運命(さだめ)悲しや
世(よ)を逆(さかしま)に
感じては
のろはれし
夏の日を
妖艷の
蠱物と
接吻(くちづけ)交す蛇苺
* なれぬ:熟れぬ、慣れぬ。ラ行下二段活用の動詞「熟る」「慣る」の未然形である「熟れ」「慣れ」に、打消の助動詞「ず」の連体形が付いた形。