萩原朔太郎\巡礼纪行\巡禮紀行
巡礼纪行
冰雪严寒、
即使指尖如遭凌迟、
绝顶之处手杖仍锐利生辉、
冰雪七重、
在深深山路、
同行者鱼贯一列、
怀抱鳞伤的心向山峡前行。
向四方轮流眺望、
将那遥远地平线超越、
将那黑色的真冬超越而颤抖高鸣、
啊啊圣地有着灵感的群狼啊、
你的悲伤并不切齿、
你打磨肉身所索求之物乃是、
令呼吸断绝的疾行。
疾行之物形迹不见、
此刻同行者鱼贯一列、
手与手将银铃振响、
雪降之空将飞鸟熏染、
化为热泪盈眶的晚餐。
* いためる:疼痛的
巡禮紀行
きびしく凍りて、
指ちぎれむとすれども、
杖は絶頂(いただき)にするどく光る、
七重の氷雪、
山路ふかみ、
わがともがらは一列に、
いためる心山峽(はざま)たどる。
しだいに四方(よも)を眺むれば、
遠き地平を超え、
黒き眞冬を超えて叫びしんりつす、
ああ聖地靈感の狼ら、
かなしみ切齒(はがみ)なし、
にくしんを研ぎてもとむるものを、
息絶えんとしてかつはしる。
疾走(はし)れるものを見るなかれ、
いまともがらは一列に、
手に手に銀の鈴ふりて、
雪ふる空に鳥を薫じ、
涙ぐましき夕餐(ゆふげ)とはなる。
北原白秋\一寸\方丈
一寸
朦胧月夜之间
浮现的、一寸灯火。
世界充斥、虚空
微尘数、香气、回响。
千式百样的混杂色
静如止水的紫霞光。
无拘无束的高贵
鲶鱼般游荡摇曳。
被光辉覆盖的容颜
不知此身,就如同幼童一般。
啊啊,母亲,我在此处
如同浮游般哦呜呻吟。
方丈
幻の月夜なり、
方丈の、燈(ひ)の現(うつつ)の。
虚(こ)の、満つる世界なり、
微塵数(みぢんず)の、香(か)の、ひびきの。
ありとある雑色(ざふしき)の
紫に和(な)ぎかすみて。
かぎりなき貴さの
鮎のごと揺りあそぶを。
煌として光る顔、
我や誰(た)ぞ、この童(わらべ)は。
ああ、母よ、我は在り、
へうへうとうち騰(あが)りつつ。
* 方丈这里肯定是方丈之地,形容极其微小的地方的那个方丈。
* なぎかすみ=凪霞 形容平静的,和水有关,我就用了静如止水这个词和鲶鱼呼应
* かぎりなき=没有限制的
* 最后一句我真的不明白他在讲什么了!
萩原朔太郎\石竹与青猫\石竹と青猫
本首翻译by噗啵噗啵
石竹与青猫
在翠色石竹的花影中 一具幻觉的尸骸沉睡着
其黑发流泻地面
四肢无力地伸开 仰面铺散在睡床之上
将这密室幔帐的影子
悄然无声地潜入的是 一种泛青而玄妙的情欲
被那蒸腾的麝香味道滋扰
苦涩地 羞赧地 知晓了那艳思的界限。
啊啊 此刻靠近了春夜的灯影
欢喜地嗅闻耍弄那尸蜡的身躯。
温柔地在双唇上涂抹油脂 玩弄那滑润的苍白肢体
那一只寂寞的青猫
你啊 畏惧夢魔 不要惩罚这可悲的游戏吧
石竹と青猫
みどりの石竹の花のかげに ひとつの幻の屍體は眠る
その黒髮は床にながれて
手足は力なく投げだされ 寢臺の上にあふむいてゐる
この密室の幕のかげを
ひそかに音もなくしのんでくる ひとつの青ざめたふしぎの情慾
そはむしかへす麝香になやみ
くるしく はづかしく なまめかしき思ひのかぎりをしる。
ああいま春の夜の灯かげにちかく
うれしくも屍蝋のからだを嗅ぎて弄ぶ。
やさしいくちびるに油をぬりつけ すべすべとした白い肢體をもてあそぶ。
そはひとつのさびしい青猫
君よ 夢魔におびえて このかなしい戲れをとがめたまふな。
#翻譯練習
芥川龍之介短歌二首
片恋の
わが世さみしく
ヒヤシンス
うすむらさきに
にほひそめけり
歌集「紫天鵞絨」大正三年(一九一四)五月
Unrequited love
Unaccompanied me in this world
The hyacinth
In light purple tainted
Is the fragrance
From Akutagawa Ryunosuke’s tanka collection “Purple Velvet”, May 1914
北原白秋「桐の花」: ヒヤシンス薄紫に咲きにけり始めて心顫ひそめし日
うなだれて
白夜の市を
あゆむ時
聖金曜の
鐘のなる時
歌集「薔薇」大正三年七月
Head drooping when
Across the town in white-night
I walk on
And it is when the bell chimes
For Holy Friday
From the tanka collection “The Rose”, July 1914
芥川龙之介\恋人\戀人
恋人 一九一五年十一月四日
黄昏 生出稀薄的暗
黑暗 生出苦恼的你
你的头发是 漆黑
被高高举起的花朵也同样
即使失去颜色变得青白
有什么东西 却在其中生息
微弱地
然而 无休无止地——
黄昏生出稀薄的暗
黑暗生出苦恼的你
もの思ひたる:物思いにふけっている・悩んでいる
ほのかなり :うっすらしている。 ほんのりしている。 ぼんやりしている。 かすかだ。
さしかざす: 手、扇、かさ、花の枝などを頭上にあげて、覆いにする。
翻译底本:恒藤恭1915.2.3书简
夕は ほのかなる暗をうみ
暗は ものおもふ汝をうむ
汝の髮は 黑く
かざしたる花も
いろなく靑ざめたれど
何ものか その中にいきづく
かすかに
されど やすみなく――
夕はほのかなる暗をうみ
暗はものおもふ汝をうむ
另一版:新全集
戀 人 一九一五・一一・一四
夕は ほのかなる暗をうみ
暗は ものおもふ汝をうむ
汝の髮は 黑く
かざしたる花も
いろなく靑ざめたれど
何ものか その中にいきづく
かすかに
されど やすみなく――
夕はほのかなる暗をうみ
暗はものおもふ汝をうむ
底本来源均是鬼火
戀人
夕はほのかなる暗をうみ
暗はものおもふ汝をうむ
汝の髮は黑く
かざしたる花も
いろなく靑ざめたれど
何ものかその中にいきづく
かすかに
されどやすみなく——
夕はほのかなる暗をうみ
暗はものおもふ汝をうむ
芥川龍之介 大正四年(一九一五)十二月三日宛井川恭書簡
Lover
The dusk gave birth to the dim darkness
The darkness gave birth to a pensive you
And your hair is dark also
The flower you held high
Tintless, pale though
Something panting within
Vaguely still
Endlessly —
The dusk gave birth to the dim darkness
The darkness gave birth to a pensive you
Akutagawa Ryunosuke, excerpted from letter to Igawa Kyo
恒藤恭短歌一首
萩原朔太郎\空中楼阁\空中樓閣
空中楼阁
御空中有着都市,
青色的是衣装,
红色的是音乐,
黄色的是圣母,
堇色的是光荣。
看哟鱼鸟远处有商宿啊,
在喷水中大幅度回转的小路,
往来清风漫流,
纸制的水果并列。
啊啊暂且,
我的愿望摇响铃铛,
游乐在鲜绿的飘窗下歇息。
无声的御空都市,
沉静南去不知游向何方,
哈利路亚。
* せきめぐる意义存疑 暂且觉得是積(大幅度的)めぐる(回转)
空中樓閣
みそらに都會あり,
青は衣裝,
紅は音樂,
黄は聖母,
菫は榮光。
みよ魚鳥遠きに商はれ、
ふんすゐをせきめぐる小路、
往來風ながれ、
紙製の果物ぞならぶ。
ああしばし、
わが念願は鈴をふり、
遊樂はみどりなす出窓にいこふ。
音もなきみ空の都会、
しめやかにみなみへな戯れ行方を知らず、
はれるや。
#翻譯練習
白ふぢの 花のにほひと きくまでに かそけかれども かなしみはあり
夕やみに さきつゝにほふ 白藤の 消なば消ぬべき 戀もするかな
わが戀は いよよかすかに しかはあれ いよよきよけく ありさびにけり
芥川龍之介 大正五年(1916)宛井川恭書簡
Smell with the fragrance
Of white wisteria, faint however
There is grief amid.
Blooming in the twilight
White wisteria, along its fragrance
Wither it will, so will love
Wither it may be.
It is my love that
Fainting little by little, whereas
Clear and clearer it becomes
Alas, fled is the trace.
万葉集: 朝咲き 夕べは消ぬる 月草の 消ぬべき恋も 我はするかも (詠み人知らず)
芥川龙之介短歌一首
若是将其 与白藤花的馥郁 同嗅之前 其香虽清幽 其身却哀怜
日晚时分 芳发伴来的幽香 若是应逝 爱尽可逝去 如白藤一般
我的爱恋 如此地渐至幽微 虽然如此 亦渐至清洁 在莫须有间
* いよよ/きよけく:
いよよ【×愈】 [副]《「いよいよ」の音変化》ますます。 いっそう。
きよけく【清━】(形容詞「きよし」のク語法) 清いこと。
* しかはあれ:そうではあるが。での【然はあれど】単語。
*さびにけり:さぶ……動詞。〜らしくなる。〜のようになる。
* 底本 旧友芥川龙之介 恒藤恭
白ふぢの 花のにほひと きくまでに かそけかれども かなしみはあり
夕やみに さきつつにほふ 白藤の消なば 消ぬべき 戀もするかな
わが戀は いよよかすかに しかはあれ いよよきよけく ありさびにけり
萩原朔太郎\从 船 舱 里\船 室 か ら
初出版本:
船室から
嵐、嵐、浪、浪、大浪、大浪、大浪。傾むく地平線、上昇する地平線 落ちくる地平線。がちやがちや、がちやがちや。上甲板へ、上甲板へ。鎖(ちえん)を卷け、鎖(ちえん)を卷け。突進する、突進する水夫ら。船室の窓、窓、窓、窓、傾むく地平線、上昇する地平線。大洪水、大洪水。風、風、風。扉(どあ)を閉めろ、扉(どあ)を閉めろ。ほひゆーる、ほひゆーる、ほひゆーる、る、る、る‥‥‥‥(暴風雨の幻想として)
萩原朔太郎\从 船 舱 里\船 室 か ら
船 室 か ら
嵐、 嵐、 浪、 浪、 大浪、 大浪、 大浪。 傾むく地平線、 上昇する地平線、落ちくる地平線。 がちやがちや、 がちやがちや。 上甲板へ、 上甲板へ。 鎖(チエン)を卷け、 鎖(チエン)を卷け。 突進する、 突進する水夫ら。 船室の窓、 窓、 窓、 窓。 傾むく地平線、 上昇する地平線。 鎖(チエン)、 鎖(チエン)、 鎖(チエン)。 風、 風、 風。 水、 水、 水。 船窓(ハツチ)を閉めろ。 船窓(ハツチ)を閉めろ。 右舷へ、 左舷へ。 浪、 浪、 浪。 ほひゆーる。 ほひゆーる。 ほひゆーる。
萩原朔太郎\岩清水\岩清水
岩清水
向晚时我独自一人,
在谷间脸色煞白地奔逃,
攀登岩石的手
实乃
钢铁,
有时在所有液体空气的触觉里
山峰相连
茜色
刺入,
在远处的树木上
放光,
我那偏狂的银鱼,
滴滴满溢的痛苦,
在谷间笔直地奔跑、奔跑,
我那哀伤的岩清水,
在那薄暗的冰冷里,
像碎裂一般濡湿着牙齿,
像碎裂一般濡湿着牙齿。
岩清水
いろ青ざめて谷間をはしり、
夕ぐれかけてただひとり、
岩をよぢのぼれるの手は
鋼鐵(はがね)
なり、
ときすべて液體空氣の觸覺に、
山山は
茜(あかね)
さし、
遠樹(とほき)
に光る、
わが偏狂の銀の魚、
したたるいたみ、
谷間を走りひたばしる、
わが哀傷の岩清水、
そのうすやみのつめたさに、
やぶるるごとく齒をぬらす、
やぶるるごとく齒をぬらす。
萩原朔太郎未发表手记一篇
思ひ切ってとびおりろ。下はナタネの花ざかりだ。
空氣の中を泳ぐひと、
空氣は液體空氣である。
手を合せてをがむ、
をがみ申すから見せてくれ、
あなたの大事のかくしどころを。
これは神に向つてささげる新人の祈禱である。 醉ひどれには燃燒する意志がある。
けれども手段がない。
詩人とは人生の醉ひどれだ。
他人の所有するものを悉く盗め。
盗人をして全く肥えしめるために他入はある。 天才とは生れざる前よりの大盗である。
突つ込んで行くまへに用意がある。
自然の假面の前に汝のリズムは凝晶する。
突つこんで行くまへに恐怖がある。
假面に對する臆病がある。
用意とは勇氣を養ふことだ。
臆病者にとって自然は永久に未知の鬼である。
"如果诗歌是人魂的碎片 那么翻译就是将这些碎片再度唱响"
以萩原朔太郎为主,日本近现代文豪的诗歌翻译魂器。
管理者:@mykaoru