萩原朔太郎\在自然的背后暗藏\自然の背後に隱れて居る
自然の背後に隠れている
僕らが藪のかげを通ったとき
まっくらの地面におよいでいる
およおよとする象像をみた
僕らは月の影をみたのだ
僕らが 草叢をすぎたとき
さびしい葉ずれの隙間から鳴る
そわそわという小笛をきいた
僕らは風の声をみたのだ
僕らはたよりない子供だから
僕らのあわれな感触では
わずかな現れた物しか見えはしない
僕らは遥かの丘の向こうで
ひろびろとした自然に住んでる
かくれた万象の密語をきき
見えない生き物の動作をかんじた
僕らは電光の森かげから
夕闇のくる地平の方から
けむりの淡じろい影のようで
しだいにちかづく巨像をおぼえた
なにかの妖しい相貌に見える
魔物の迫れる恐れをかんじた
おとなの知らない稀有の言葉で
自然は僕らをおびやかした
僕らは葦のようにふるえながら
さびしい広野に泣きさけんだ
「お母ああさん!お母ああさん!」
萩原朔太郎\在自然的背后暗藏\自然の背後に隱れて居る
在自然的背后暗藏
我等穿越丛林暗影的时刻
那被目视的形象摇曳不止
在全暗覆盖的地面上潜游
映入眼帘之物乃月色之影
我等穿越丛林草木的时刻
有令人无措的小笛的声音
从寂然叶片的间隙中鸣响
映入眼帘之物乃林风之音
我等仍为无法依赖的幼童
故我等所怀抱的可悲感触
并不仅目视少数现出之物
我等向着遥远的小丘那边
生活在那辽阔的自然当中
倾听着那隐秘的万象密语
举目无物却感觉到了动作
我等匿伏在电光森林当中
地平线渐次被黑暗所吞没
从月白色如同烟雾的游影
察觉到了巨像逐渐的接近
从妖异的某物相貌的目视
感觉到了魔物恐惧的迫近
用大人所不知的稀有言语
自然将威胁加在我等身上
我们颤抖如同风中的芦苇
在寂寥的旷野中放声高哭
“啊啊母亲!啊啊母亲!”
* およおよ意义存疑 感觉是游来游去……
情欲/情慾/萩原朔太郎
情欲
钉住双手、
钉住双脚、
受难于十字架上、
面对邪淫的诫命、
我以紧咬牙根作为回答。
天空隆隆、
地面隆隆、
肢体上蓝血漫流、
淋漓如注、
电光如注、
血肉支离破碎而横飞、
此刻不为赤身裸体而羞耻、
于十字架之上、
我以紧咬牙根作为祈祷。
* 一说贵族的血是蓝的 朔也曾经把自己比作“贵公子” 所以这里的我=朔
* 关于齒がみをなして
昔から「歯噛みをなして」というのは腹を立てた人の形容ということに相場がきまっているくらいである。
紧咬牙根这个词有坚定和愤怒两个意思
情慾
手に釘うて、
足に釘うて、
十字にはりつけ、
邪淫のいましめ、
齒がみをなして我こたふ。
空もいんいん、
地もいんいん、
肢體に青き血ながれ、
するどくしたたり、
電光したたり、
身肉ちぎれやぶれむとす、
いま裸形を恥ぢず、
十字架のうへ、
齒がみをなしてわれいのる。
萩原朔太郎\忏悔者的姿态\懺悔者の姿
懺悔者の姿
懺悔するものの姿は冬に於て最も鮮明である。
暗黑の世界に於ても、彼の姿のみはくつきりと浮雕のごとく宇宙に光つて見える。
見よ、合掌せる懺悔者の背後には美麗なる極光がある。
地平を超えて永遠の闇夜が眠つて居る。
恐るべき氷山の流失がある。
見よ、祈る、懺悔の姿。
むざんや口角より血をしたたらし、合掌し、瞑目し、むざんや天上に縊れたるものの、光る松が枝に靈魂はかけられ、霜夜の空に、凍れる、凍れる。
かけられ、痛夜の空に、凍れる、凍れる。
みよ、祈る罪人の姿をば。
想へ、流失する時劫と、闇黑と、物言はざる剎那との宙宇にありて,只一人吊されたる單位の恐怖をば、光の心靈の屍體をば。
ああ、懺悔の淚、我にありて血のごとし、肢体をしばる血のごとし。
萩原朔太郎\忏悔者的姿态\懺悔者の姿
忏悔者的姿态
忏悔之物的姿态正因冬季而最为鲜明。
即使在暗黑的世界、他的姿态也心静如水,如同浮雕在宇宙中散发光辉。
看啊,合掌着的忏悔者背后正有着美丽的极光。
永远的暗夜超越地平线在此处熟睡。
可怖的冰山流逝着。
看啊,祈祷、忏悔的姿态。
从嘴角凄惨的流下鲜血,合掌、瞑目,在天上凄惨的被缢死之物,发光松树的枝条上悬挂着灵魂,在霜夜的天空,结冻、结冻。
高挂的,在痛夜的天空,结冻、结冻。
看啊、祈祷罪人的姿态。
想象吧,流逝而去的時劫与、暗黑以及、在不发一言的刹那宇宙之中,孤身一人被吊起的单位之恐怖,光辉心灵的尸体。
啊啊,忏悔的泪,如同那存于我身之血,如同那束缚我体之血。
* くつきり:廓然。静静地、空寂、孤独。
* ごとし:如し
萩原朔太郎\神啊,赐给我休息吧! \主よ。休息をあたへ給へ!
主よ。休息をあたへ給へ!
行く所に用ゐられず、飢ゑた獸のやうに零落して、支那の曠野を漂泊して居た孔子が、或る時河のほとりに立つて言つた。
「行くものはかくの如きか。晝夜をわかたず。」
流れる水の悲しさは、休息が無いといふことである。夜、萬象が沈默し、人も、鳥も、木も、草も、すべてが深い眠りに落ちてる時、ただ獨り醒めて眠らず、夜も尚ほ水は流れて行く。寂しい、物音のない、眞暗な世界の中で、山を越え、谷を越え、無限の荒寥とした曠野を越えて、水はその旅を續けて行く。ああ、だれがその悲哀を知るか! 夜ひとり目醒めた人は、眠りのない枕の下に、水の淙淙といふ響を聽く。――我が心いたく疲れたり。主よ休息をあたへ給へ!
萩原朔太郎\神啊,赐给我休息吧! \主よ。休息をあたへ給へ!
神啊,赐给我休息吧!
郁郁不得志,像是饥渴的野兽那样流浪着的,在中国的旷野里漂泊着的孔子,某个时候站在河边说出了这句话。
“逝者如斯夫不舍昼夜”
流水的悲哀正在于无休无止。夜晚万象沉寂,在人,鸟,树木,花草,无一不沉入了深深的睡眠的时候,只有它独自不眠不休地,不分昼夜地奔腾而去。在寂寞的,静寂无声的,完全黑暗的世界当中,越过山峰,越过山谷,越过无限的荒茫寂寥的旷野,水继续着它的旅行。啊啊,有谁知道这悲哀吗?夜里独醒着的人,在无眠的枕头下面,听见了水声潺潺的音响。——我的心痛苦又疲惫。神啊,赐给我休息吧!
* 这个解释是完全错误的。完全错误的!!!
萩原朔太郎\绝望的逃走\絶望の逃走
逃走する
逃走する
あの荒涼とした地方から
都會から
工場から
生活から
宿命からでも逃走する
さうだ! 宿命からの逃走だ。
日はすでに暮れようとし
非常線は張られてしまつた
おれらは非力の叛逆人で
厭世の、猥弱の、虚無の冒涜を知つてるばかりだ。
ああ逃げ道はどこにもない
おれらは絶望の逃走人だ。
萩原朔太郎\绝望的逃走\絶望の逃走
絶望の逃走
おれらは絶望の逃走人だ
おれらは監獄やぶりだ
あの陰鬱な柵をやぶつて
いちどに街路へ突進したとき
そこらは叛逆の血みどろで
看守は木つ葉のやうにふるへてゐた。
あれからずつと
おれらは逃走してやつて來たのだ
あの遠い極光地方で 寒ざらしの空の下を
みんなは栗鼠のやうに這ひつた
いつもおれたちの行くところでは
暗愁の、曇天の、吠えつきたい天氣があつた。
逃走の道のほとりで
おれらはさまざまの自然をみた
曠野や、海や、湖水や、山脈や、都會や、部落や、工場や、兵營や、病院や、銅山や
おれらは逃走し
どこでも不景氣な自然をみた
どこでもいまいましいめに出あつた。
おれらは逃走する
どうせやけくその監獄やぶりだ
規則はおれらを捕縛するだらう
おれらは正直な無頼漢で
神樣だつて信じはしない、何だつて信ずるものか
良心だつてその通り
おれらは絶望の逃走人だ。
萩原朔太郎\绝望的逃走\絶望の逃走
绝望的逃走
我等是绝望的逃亡者
我等摧毁了监狱
打碎了那阴郁的栅栏
一度向着街道突进的时候
那里已是叛逆的鲜血淋漓
看守如风中树叶般颤抖
从那时直到现在
我等从未有一刻停止逃亡
那遥远的极光所在 寒冷干燥的苍空之下
众人栗鼠般匍匐而行
无论何时我等的前方都只有着
暗愁的、阴霾的、令人想要放声高叫的天气
逃亡之路崎岖难行
我等被种种的自然所监视
旷野中,海中,湖水中,山脉中,都市中,部落中,工厂中,兵营中,病院中,铜山中
我等逃亡着
不景气自然的监视无处不在
该死的视线比比皆是无处不在
我等逃走了
总算摧毁了绝望的监狱
然而规则又化为捆绑的绳索
我等是正直的无赖汉
如果连神都无法相信,还有什么可信之物吗
良心即是如此
我等是绝望的逃亡者
逃亡
逃亡
从那荒凉之地而始
从都市
从工厂
从生活
连宿命也要从中逃亡
正是!从宿命当中逃亡
日轮已经沉落
警戒线已经铺设
我等是力不从心的反叛者
仅仅知晓了厌世的、猥弱的、虚伪的冒渎
啊啊能够逃亡的道路已经荡然无存
我等是绝望的逃亡者
"如果诗歌是人魂的碎片 那么翻译就是将这些碎片再度唱响"
以萩原朔太郎为主,日本近现代文豪的诗歌翻译魂器。
管理者:@mykaoru